大晦日に想うこと

今年一年を振り返ると、映画を一本もやれなかったことが一番の<残念>です。
夏の終わりにやっと新作が動き出して、暮れになって本格的な準備が始まり、現実的なものになりました。年が明けるとすぐにリハーサルから撮影に入ります。1月いっぱいというタイトなスケジュールですが、青島武さんの素晴らしい脚本を元に、何とか良い作品にしようと思います。

5月は京都(東映太秦)で松本清張スペシャル『波の塔』
クランクイン直前に自分の不注意で鎖骨の骨折という体たらく、スタッフ・キャストに多大な迷惑を掛けました。クランクイン前日に手術をして、そのまま1ヶ月間の撮影を続けました。メインセットの火災などもありましたが、京都の職人達(スタッフ)に助けられて、自分としては大好きな『波の塔』になりました。仕上げ作業と並行しながら、東京に戻ってのD×TOWN『痕跡や』。こちらは『波の塔』の10分の1という低予算の深夜ドラマでした。たった8日間の撮影でしたが、脚本が充実していたので苦労なく進行しました。主演の柳下大君の、日毎に成長していく姿が楽しい撮影でした。井上順さんとの新しい<一期一映>にも感謝でした。9月にTV放映、11月にDVD発売、そして思いも寄らなかった12月の劇場公開…。一生懸命に真面目に取り組めば、想いは届くということを実感した『痕跡や』でした。映画作りの原点に戻ったような新鮮さに感動しました。

夏以降、いくつかの企画(脚本作り)を進めています。『ツレがうつになりまして。』のように実現できる企画になれば良いのですが、中々難しくもあります。年を跨いでコツコツとやっていこうと思います。

お正月は3日まではお休みです。この間に「7年目のツレがうつになりまして。」の文庫化に載せる<解説>を依頼されました。貂々さんへの恩返しにとお受けしたのですが、これが難しい。お酒も控え目にして、新作のスタートするまでには書き上げないと…、ああ困った!

小さな映画祭にもお招きいただき、たくさんの素敵な<一期一映>がありました。
これまで一度も行ったことのなかった鳥取には2度も招待していただきました。恒例の下関<海峡映画祭>は『チルソクの夏』の10周年。高樹澪さんが10年ぶりに下関に来てくださいました。5番ゲートの記念プレートの除幕式での澪さんの涙が印象的でした。『チルソクの夏』が10年愛される作品になったことに乾杯という感じでしょうか(笑)。秋の周南映画祭では第1回目の<松田優作賞>に立ち会えました。スタッフ達の映画への愛情の結晶を見るようで、感動を貰いました。

来年はどんな年になるやら…。経済的な疲弊は限界まで来ているように思います。東北の復興と共に日本の復興を安倍新総理には嫌でも期待してしまいます。自分に出来ることを一つ一つやっていこうと思います。
この一年、拙いブログにお付き合いくださり、ありがとうございました。皆さまも良いお年をお迎えください。

```

師走…あと5日

今月はずっと『痕跡や』上映のことばかり書いてきましたが、実は来月6日にクランクインする新作の準備に大忙しでした。
ほとんど休みなくロケハン、衣裳合わせ、本読み、打合せの毎日でした。明日はオールスタッフの顔合わせとお祓いがあります。年を跨ぐのですが、やはり安全祈願のお祓いは必要なので…。 新作の詳細はまだ発表できませんが、これまでの佐々部作品からは想像も出来ないような作品になることは間違いありません。11本目の『ツレうつ』から新しいことに挑戦と決めました。12本目の新作は、さらにビックリするような内容です。撮影もハードになりそうです。その撮影に向け、少しずつダイエットも気をつけているのですが、お正月が不安です。お餅は大好きですし、出不精なのでTVのスポーツ三昧になりそうで、ダイエットも無駄になるかも知れません(笑)。お酒だけでも控えようと思います。

28日はシネムーブの忘年会。 今年お世話になったスタッフ達と大いに飲んで大いに語り合いたいと思います。例年なら大いに歌うもありますが…。
その前に『痕跡や』の最終回に行くつもりです。
22日も23日も結局、通して全編を観ることが出来ませんでした。28日は観客としてゆっくり鑑賞したいと思います。おそらく大きなスクリーンでの上映は、現時点では最後です。お越しになれる方は是非! ラストチャンスです。
上映後は舞台挨拶など予定されていませんが、客席がゼロでない限り、一人でもお越しになっていれば、勝手に御礼の挨拶をさせて頂こうと思っています。もちろん劇場にも…です。

映画の中で、一番「成り上がり」を欲しがっていた弁護士を演じた、あの俳優が付き合ってくれそうです(笑)。

お正月:WOWOWで『夕凪の街 桜の国』がOAされるようです。

http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/020962/
おめでたい時に観る作品ではないような気もしますが…未見の方は是非!!

横山秀夫さんの6年ぶりの新作「64 ロクヨン」
メチャクチャ面白いです。ずっと新作が出なくて、いろんな噂が飛び交っていた横山さんですが、やはり上手いです。お正月、読書でもという方にはオススメです。

9784163818405.jpg

【追記】

昨日、『痕跡や』の最終回に行ってきました。やっとゆっくり最初から最後まで鑑賞出来ました。
今の日本をキチンと切り撮った良い作品だと改めて感じました。
安倍晋三総理にDVDをお送りしようと思います(マジです)。
平日の仕事納めということもあり、たくさんの観客というわけにはいきませんでしたが、足を運んでくださった皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。勝手に舞台挨拶させて貰いました。御礼を言いたかっただけなのですが…特にジャック&ベティさんへ。一緒に行った痕跡本の愛好家を演じた伊嵜充則君もご挨拶。たまたま劇場に観に来ていた腕時計の売人を演じた児玉宣勝君もムチャぶりして舞台に上げちゃいました(笑)。
今回の上映でまた新たなたくさんの<一期一映>がありました。まるでパンフレットのようなこの作品の痕跡本を作ってくださった方、何度も足を運んでくださり僕と握手してくださった方…等々、ホントに勇気を授かりました。来年、埼玉のいつものあの劇場で上映出来ないかと交渉中です。

```

あと3日…『痕跡や』

ずっと更新が滞っていました。
来年早々クランクイン予定の新作の準備で忙しくしていました。ロケハンなどまだまだ続きます。 キャストがほぼ決まって、暮れまで衣裳合わせやリハーサルなど、今年はクリスマスも仕事になりそうです。 ところどころで空く時間もこの時期ならではの忘年会が目白押しです(笑)。

昨夜は「ジャック&ベティ」『痕跡や』の上映チェックに行ってきました。スクリーンでの映像や音響の確認です。映画用の機材で撮影していない作品なので、完璧な映像と音響というわけには行きませんが、劇場のスタッフさんの努力もあって、何とか映画として観てもらえそうです。何よりも僕は、劇場の方々へ御礼を伝えたくて…支配人やスタッフの方と会えて良かったです。

jb

衆議院選挙も期日前投票で済ませていました。
3年半前とは大違いの自民党圧勝、民主党の惨敗という結果でした。個人的にお付き合いのある安倍晋三総裁が、再び総理へ返り咲きそうです。今回こそは万全の体調で、国民のためにしっかりと汗を流して欲しいと思います。
今回の選挙でふと思ったこと。映画作りも政治も<人>が行うことです。
安倍政権時、麻生政権時、自民党は2度も選挙に惨敗しました。でもその時に負けそうだからと党を飛び出していく人はわずかでした。今回の民主党、選挙前から自分の選挙ばかり考えて、離党する議員が続出でした。そして選挙後は、敗戦の責任を野田総理に押しつけ、愚痴をこぼす。選挙公約やマニフェストに大きな違いはないはず…何が違うかと言えば、それは個人の持っている<人>ということだと思います。
映画も、その時の流行だけでぶれてしまうと、きっとその映画人はそのときの流行の映画しか作れなくなっていくように思います、「何のために作るか」いつもそれを問いながら、自分らしい新作を目指そうと思います。

8月からスタートしたこのブログですが、コツコツと自分で続けるのが大変です。
ある方のご厚意で、以前のHP<sasabe.net>と近い感じのホームページを制作・運営していただけることになりそうです。ただ今準備中です。出来るだけ早く開設して、新作映画の発表をそのHPで出来ると嬉しいです。

【追記】
本日、<痕跡や・ロケMAP>が完成しました。
劇場にてご希望の方に配布しようと思います(枚数に限り有り)。これもまた手作りです。
劇場から歩いて30分もあれば廻ることが出来ます。

【さらに追記】
22日・23日の舞台挨拶が終わりました。
22日(土)は井上順さんが素敵なトークで盛り上げてくださいました。実は上映終了ギリギリの到着で肝を冷やしました。映画の中では行方不明の森川役・金井勇太君も飛び入りして、こちらも大受けでした(笑)。

23日(日)は柳下大君が登場。
いつもの佐々部作品では考えられないくらいの若い女性が中心で、さすがD-Boysと言ったところでしょうか。柳下君のファンの方々はお行儀も良く(真面目な印象)、舞台挨拶も温かく見守っていただけたように感じました。劇中で使用した本「成り上がり」も、観客の方へジャンケン大会でプレゼントしました。ホントは柳下君が一番欲しがっていました(笑)。

僕はいつものように、二日間とも上映後の見送りをしました。ご覧になった皆さんの感想は、作品に対して好感を持っていただけたように感じました。もっともっと多くの方に知ってもらえるといいのですが…、それでも大きなスクリーンで上映という夢は叶ったわけで…。ちょっとだけ、キャストやスタッフのみんなに恩返しが出来ました。 あと5日間、金曜日まで上映です。よろしくお願いします。

```

『痕跡や』…決まりました!

ずっと交渉を続けていた『痕跡や』の劇場公開。

黄金町「ジャック&ベティ」にて12月22日(土)から一週間限定、毎日11:35~からです。

http://www.jackandbetty.net/timetable.html 想いは届きました!!
一日一回のだけの上映ですが、配給会社もなく、宣伝部もない作品を決めてくださったことに感謝の気持ちでいっぱいです。チラシとポスターは事務所(シネムーブ)のスタッフが手作りで作ってくれています。部数が少ないだけにレアものではあります(笑)。
僕は何としても初日には御礼の挨拶に行こうと思っています。最終日は仕事納めの頃なので、スタッフを引き連れて観に行きたいです。
ロケをさせていただいた黄金町へ、柳下大君はじめ俳優陣へ、そして厳しい条件で頑張ってくれたスタッフたちへのクリスマス・プレゼントになりました。
「ジャック&ベティ」さんへの御礼は一人でも多くの方が、劇場へ足を運んでくださることだと思います。公開まで三週間弱、ツィッターやFaceBook、ブログなどでの応援をよろしくお願いします。

【追記】

初日の22日(土)は上映終了後に舞台挨拶。
『痕跡や』の主人・織原を演じてくださった井上順さんが駆けつけてくれることになりました。

トークのスペシャリストです。どんな裏話が飛び出すか楽しみです。
あとは、駆けつけて欲しい俳優は、カレですね。交渉を続けます!!!

【さらに追記】

22日(土)に続いて23日(日)は主演の柳下大君が御礼の挨拶に来てくれることになりました!
一日だけのイベント上映を…という<想い>が、通常の劇場公開みたいになりました。とても嬉しいのですが、宣伝のまったくないままの公開です。お客さんが来てくださるのか…という不安がこみ上げてきます。僕一人での御礼の挨拶なら少ないお客さんでも構わないのですが、井上順さんと柳下大君には哀しい想いをして欲しくない…どうぞ、一人でも多くのお友達を誘って劇場にお越しください。そして、公開まで10日間、応援をよろしくお願いします!!!

スタッフが劇場に張り出す<ロケ地MAP>を作成中です。
映画を観たあと、黄金町の探索をして欲しいと思っています。何と言っても劇場から徒歩5分ほどで、映画の舞台なのですから…。こんなこと珍しいですよね。

konsekiya_flyer_front_ol.jpg

```

シネマなび

※佐々部清監督が遺された貴重な記事を、特別に許可を得て掲載しています。

Vol.65 2012年4月5日
Vol.64 2012年3月1日
Vol.63 2012年2月2日
Vol.58 2011年6月16日
Vol.57 2011年5月19日
Vol.56 2011年4月21日
Vol.55 2010年12月17日
Vol.54 2010年11月19日
Vol.53 2010年10月15日
Vol.52 2010年9月17日
Vol.50 2010年6月18日
Vol.48 2010年5月18日
Vol.46 2010年3月19日
Vol.45 2010年2月19日
Vol.44 2010年1月15日
Vol.43 2009年12月18日
Vol.41 2009年10月16日
Vol.40 2009年9月18日
Vol.39 2009年8月21日
Vol.36 2009年5月15日
Vol.35 2009年4月17日
Vol.23 2008年2月22日
Vol.15 2007年6月22日
Vol.14 2007年5月25日
Vol.13 2007年4月27日
Vol.11 2007年2月23日
Vol.07 2006年11月3日
Vol.06 2006年9月29日
Vol.03 2006年6月23日
Vol.02 2006年5月26日