※2006年4月のスタートから2012年5月まで、丸6年間続いた「シネマなび」が2012年8月に閉鎖になりました。当時書いた原稿のままに、加筆訂正しないで再録しています。
Vol.5 2006年8月25日
『ジョニーは戦場に行った』
いよいよ『出口のない海』の公開が近づいてきました。そこで今回は戦争をテーマにした作品を選びました。 詳しい内容をここで書くのは避けようと思います。とにかく観て欲しい作品です。戦争とは、何と愚かであるということを静かに語ってくれます。監督のドルトン・トランボはこの作品がデビュー作です。とは言え、残した監督作品は後にも先にもこの作品だけです。しかも65歳でのデビュー作でした。元々は脚本家でしたが、レッド・バージによりハリウッドでは仕事が出来なくなりました。それでもいろいろな仮名で脚本を書き、『黒い牡牛』でアカデミー原案賞も受賞しています。その時も名乗り出なかったというのが逸話として残っています。『ジョニーは戦場に行った』は原作も自分で書いており、渾身の作品だったようです。
助監督を長くやっていた頃、ドルトン・トランボは自分にとって大いに励みになりました。とにかく自分の撮りたい作品を撮るためならデビューが60歳でも構わないと思っていました。
【追記】確か、『ローマの休日』も彼の脚本だったと思います。
『火垂るの墓』
野坂昭如さん原作のアニメ映画です。監督は高畑勳さん。
子供の声を大人が流暢に喋ったりするので、アニメはどちらかといえば苦手なのですが、涙を流して観た作品です。幼い兄妹の姿を通して、この作品も戦争の愚かさを強烈に伝えてくれます。
フランス映画『禁じられた遊び』がダブってきたりもしましたが、本当に辛い作品でした。子供たちに是非見せたい映画だと思います。
自分の撮影現場でもよく目にする<サクマ式ドロップ>、のど飴の代わりです。あの缶を見るといつも『火垂るの墓』を思い出して辛くなってしまいます。
明日から2泊3日で入院です。 入院というと憂鬱ですが、今回はとにかく手術をすれば今の痛みから解放される…その嬉しさでいっぱいです。いよいよ次回作も本格的に動き出しそうな感じなので、今のうちに体調を完璧にしておこうと思います。



そっかシネマなび、戦争映画の紹介は『ジョニーは戦場に行った』と『火垂るの墓』だったんでしたね。2本ともテレビで観たのですが、子供だった自分の姿がいまもフラッシュバックするほどの衝撃でした。でもそれでいて、映画でした。
僕だったらどんな作品を紹介するのかな…と思い、浮かんだのはマイケル・チミノ監督の『ディア・ハンター』と黒木和雄監督の『TOMORROW 明日』です。監督はきっと今頃、次回作の構想を入院先の天井に見てるのかなァ…
> 狼と踊る男 さま
こんにちは。
『ディア・ハンター』は名作ですね。この作品では『日輪の遺産』でマッカーサーを演じてくれたジョン・サベージさんは、ロバート・デ・ニーロ、ジョン・カザールに次いで3番目にクレジットされていました。4番目がクリストファー・ウォーケン、5番目がメリル・ストリープ…そう考えると、大変な俳優と僕は仕事をしました。
ちょっと外れてしましました。今だったら、僕が選ぶ戦争映画は『夕凪の街 桜の国』と『出口のない海』です(笑)。